ラジコンカー徹底解説

ドリフト用 ステアリングジャイロ

ここ数年で爆発的に流行した2WDドリフトカー。実車と同じような操作感で、派手なカウンター走行が人気の要因となっています。実は2WDドリフトへのチャレンジはそれよりずっと以前からあったのですが、やはり操作やマシンの設定の難しさなどで、ほんの一握りのユーザーがマニアックに楽しんでいただけでした。
2WDドリフトの敷居を大きく引き下げた要因の一つは”ステアリングジャイロ”の登場です。RC飛行機やRCヘリコプターなどで使われていた機体制御用のジャイロを応用し、RCドリフト用として製品が発売され、さらにその使用方法や設定方法が確立、マシンも2WDドリフト用にモデファイされて、徐々に2WDドリフトが一般化していきました。
ヨコモでも2WDドリフト専用シャーシ”YD-2″シリーズを開発し、さらに走らせやすい2WDドリフトカーとして爆発的なヒット作となり、ドリフト専用ジャイロYG-302を標準装備したマシンなども発売しています。

ステアリングジャイロは、マシンを真上から見たときに回転する動作である”旋回”に対して、ステアリングを旋回方向と反対側に作動させる”カウンターステア”を自動で行うための信号をサーボに送る役割となります。マシンが何らかの操作でスピンしそうな挙動を示した時に、自動でカウンターステアを当ててスピンを抑える挙動をさせるものです。仮にステアリングジャイロが無い時にはこの動作を操縦者自身が行わなければならないのですが、スピンの挙動を目で見てからステアリングを切ってもまったく間に合わず、わずかな挙動変化にも瞬時に反応してくれるステアリングジャイロに頼っているというのが実情です。

自分でコントロールすべきラジオ”コントロール”カーなのに、ステアリングジャイロで自動制御するのは邪道だとする声もありましたが、実際にステアリングジャイロを搭載した2WDカーをドライブしてみると、実車の”セルフステア”をジャイロが再現してくれているようなイメージがあります。実車のドリフトでは、きっかけを作ってリヤをスライドさせた際、フロントタイヤのキャスターやトレールの影響で車体が流れていく方向にステアリングが自動で切れる”セルフステア”という現象が起こります。この”セルフステア”によりある程度スピンを抑えることができ、さらにその旋回モーションをステアリングで変化させたいときに”セルフステア”の状態からステアリングを切り足したり戻したりします。
RCカーのステアリングジャイロは、まさにこの”セルフステア”の状態を演出することができ、操縦者はプロポで切り足しと戻しを行っているような感じで、ターン弧をコントロールしているわけです。

自動制御されているとはいえ、2WDドリフトはそれなりに難しく、コントロールの甲斐があるものです。スロットルを入れ過ぎればスピン、足りなければアンダーステアという挙動は実車の動作に通じるものがあり、ある意味自然な操作感と言えるでしょう。これまで2WDドリフトにチャレンジしたことが無い方でも、ぜひステアリングジャイロを活用してトライしてみてはいかがでしょうか。

CATEGORY

オンラインストア ブランドサイト チームアソシエイテッド つくばRCパーク アウトレット